Gフォース
車というより、戦闘機のパイロットレベルのGフォース。
アストンマーティン Valkyrieに6点式ハーネスが装備されているのには、理由があります。公道走行可能なこのロードカーの横Gは、およそ3.3G。制動減速フォースは1.9Gです。そのため、ハーネスの支持点はドライバーが座席から滑り落ちず、ポジションを維持できるように注意深く配置されています。これは、何らかの文脈で見てみると良いかもしれません。横Gとは、水平に方向を変えた時の重力加速度。
 
グリップが良ければパフォーマンスも向上します
つまり、車両がコーナーを曲がる時に感じる、横方向の加速度です。Gの値が大きいほど、コーナリング中のメカニカルグリップが強いことを意味します。そしてご存知のように、グリップが優れているほど、パフォーマンスは向上します。ほとんどのロードカーは、0.6~0.7Gを発生させます。トップクラスのスポーツカーでは、およそ1.1Gで上限に達する傾向にあります。アストンマーティン Valkyrieの場合、その3倍です。3倍以上の重力が、ドライバーの全身にのしかかってくることになります。ステアリングホイールが手に食い込むような感触。座席の輪郭が身体をすっぽり包み込み、自分の体重が普段より3倍重くなったような気分。それは空を飛んでいるような、同時に、これまで経験したことがないほど身体が重くなったような感じです。